2012年6月10日日曜日

東と南の饗宴 ベンガル×タミル

町屋にある純ベンガル料理のお店、Puja(プージャー)でベンガル料理とタミル料理とのコラボレーションイベントを行いました。会費は一人4000円で、参加者19名の方々に楽しんでいただきました。
イベントの内容の前に、お店の紹介をしたいと思います。お店は、5年ぐらい営業しておりまして、1年程前までは、ナンとタンドール料理、バターチキンといったオーソドックスな料理を主としてベンガル料理はその中で少しだけだしているというお店でした。
夫婦でやられているお店で、日本人の旦那さんがベンガル料理を作り、ベンガル人の奥様がホールを担当という、二人三脚できりもりしておりましたが、1年程前に奥様が妊娠したのを機に、旦那さんが一人でお店をやることになりました。そこで大幅にメニューを変更して、ナンやタンドール料理を一切ださないだけでなく、本来自分がやりたかったベンガル料理だけしか出さないお店になりました。
インド料理店としては、ベンガル地方の料理だけという、かなり特色のあるお店に変貌しました。
一人でやられているということもあって、サイドメニューをかなり削ることとなりましたが、基本的には複数の料理で構成されたベンガル料理のターラをランチに、ディナーはポージという昼のランチをもう少し豪華にした内容を週替わりぐらいで提供しております。
特に魚を使った料理が絶品で、数多くのインド料理店でも、これだけ魚の料理を出しているお店はないのではないかというぐらい、様々なものが出ています。

私も家がお店に近いということもあって、結構良く通っていたりします。絶品の魚料理も毎回楽しみですが、その他の料理も素晴らしい出来で、ダル一つとっても魅力にあふれております。また料理だけではなく、店内には座敷もあることから結構和めるのですね。我が家の子供も楽しそうに動きまわっております。そういう落ち着いた空間と、奥様が子育てをしながら、お客の相手をして会話を楽しんだりと、雰囲気はとてもよいです。料理のほうも辛さは控えめで、いくぶん甘めの味付けとスパイスの香りが十二分に楽しめるので、多くの人に受け入れられるのではないかと思います。店の入口に張り紙で書かれているように、ナンはありませんが、お米をさらに美味しくいただける料理が目白おしです。是非とも皆さんには足を運んでみて実際に食べていただきたいと思います。

我が家とPujaの方とは、お互いに子供が同じぐらいの時期に生まれたということもあって、子育ての意見交換等しながら、行くと何らかの話をしたりして、結構親しい付き合いをさせていただいております。
お店も広々として開放感があるし、お店でイベントが出来たらいいねみたいな話が以前から出ていたんですが、それが今回具体的にいつやろうみたいな話になって、ベンガル料理と南インド料理とのコラボレーションとなったわけです。
南インドでも、私はタミル地方の料理が好きなので、そこで出している料理を出すことにして、Pujaさんには普段お店で出しているものとは違い、むしろパーティなんかで出す特別な料理を用意していだきました。

この日のメニューは以下のとおりです。

前菜の部

 タミル料理

カルバンゾーのスパイシーサラダ
Konda Kadalai Sundal

ドライ玉子キーマのパロタ包み焼き
Madras Parotta

豆のカリカリ揚げココナッツソース添え
Masala vadai with Chutney

ベンガル料理

エビのバナナの葉包み蒸しマスタード風味
Bhapa Chingri


主菜の部

タミル料理

サンバル
Sambar

インゲンと豆のソボロ蒸し
Beans Paruppu Usilli

乾燥野菜のコロンブ
Kaara Vatral Kuzhambu

ベンガル料理

ズッキーニとジャガイモの蒸し煮辛の実風味
Zucchini Alu Posto

キャベツと魚の頭の炒め煮
Bandha Kopi Murighonto

魚のヨーグルト煮
Doi Maach

スズキのマスタードカレー
Macher Sharshe bata Jhal

ベンガル流ほうれん草とマトンのマサラ
Palong Mangsher Milmish


ティータイム

ベンガル料理

ベンガルの甘いヨーグルト
Mishti Doi

ベンガルのミルク菓子
Sandesh

インド式ミルクティ
Chai


以上になります。
料理の種類と、量がかなりありましたので、皆さんかなり満腹...いや、食べきれないといったほうがよいのでしょうか、やりすぎたかなという点もありましたが、概ね満足していただけたみたいで、作りがいがありました。
いくつか課題点もありましたので、今後このようなイベントをやる際には改善して、よりよいサービスができるよう努力いたします。ありがとうございました。

イベントで出しました個々の料理について、参加者の方にブログで詳細なレポートを書き上げていただきました。感謝感激でございます。是非ともごらんになってくださいませ。

世田谷を中心に、いろいろなお店に行かれている、しまじろさんのブログ
カレー401 Puja編

ときどき一緒にインド料理イベントをやらしていただいている、とらさんのブログ
とら屋食堂  Puja前後編

ナイスな二人組のユニット、マサラワーラー!
マサラワーラーのブログ ベンガル湾沿い南北料理食べさせられ放題!!

全身カレーの塊、spicecherryさんのブログ
全身カレーな人々  町屋「Puja」でベンガル×タミル夢の饗宴

食事会のイベントは、南インド料理というくくりで以前からいろいろとやっていますが、今回のように、東インドと南インド、ベンガル料理とタミル料理という、大きく文化が異なる地方のコラボレーションは初でした。
当初、ベンガルとタミルで料理が噛みあうのだろうかということが頭をよぎりましたが、いくつか食文化に関して共通する事項が多く見られたので、結果としてはうまくいったのではないかと。
共通していることとは以下のことでした。


  • 主食がお米
  • マスタードを使用する
  • タマリンドを使用する
  • ヨーグルトを使用する
  • ココナッツを使用する


まだ細かいところではあるかと思いますが、特にこの中でもお米が主食であるのと、タマリンドの積極的な使用は、かなり重要な点でもありました。イベント終了後にスタッフ同士が、今回の料理を食べてみて、味付け等はことなるものの共通性が見いだせたので、新たな発見でもありました。

地方によって、調理方法、味、食べ方等、異なる食文化を持っている広大なインド。魅力でもありますが、逆にまだまだ一般的には知られていない世界ではあります。これから、徐々にでも広がりがでてきたら、よりいっそう楽しめるのではないかと期待しております。





2 件のコメント:

  1. 先日は大変お世話になりました。
    皆さんが羨むような東と南の饗宴に参加できたことは僕にとってカレーの奥深さを知る大切な思い出です。楽しい皆様との会食に笑顔笑顔。ありがとうございました。

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  2. しまじろさん、ありがとうございました。自分でも結構貴重な体験でした。またどこかのイベントなどでお会いしましょう。

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