2012年6月3日日曜日

タミル料理食事会

6/3(日)の夜に、ケララの風Ⅱさんに場所をお借りして、タミル料理食事会を行いました。ケララの風ではケララ料理を出しているわけですが、そのお隣の州であります、タミル・ナードゥ州の料理との違いみたいなものが感じられたらいいなと思い、企画しました。
また、こういったイベントは時々行なっていますが、今回はケララの風Ⅱによく来ていただいているお客さんに来て頂けるよう、インターネット上での募集は一切しないで、店内にイベント案内を貼って、募集をかけました。
人数が集まるかどうか不安はありましたが、定員の12名来ていただけて、まことにありまがとうございました。
それではさっそく料理のほうを見ていきたいと思います。料理は前菜のスナック3品を、まず用意しました。
パンダ豆のスパイシーサラダ
Karamani Sundal

ホワイトロビア豆という豆を使ったサラダですが、ちょうど豆の真ん中に黒いフチどりの目があるような感じになっておりまして、パンダの目に似ているため、パンダ豆と呼んでおります。豆を使ったサラダをSundalといいますが、タミルではポピュラーな料理です。マスタードと削ったココナッツの風味が豆にとてもマッチしております。結構お腹にたまるので、食べ過ぎ注意ですね。
豆のカリカリ揚げ
Masala Vadai

お次はマサラ・ワダと言われているものです。これは、挽き割りのひよこ豆を,
水につけおきしてから荒く挽いて、それを円形にまとめて油で揚げたものです。
外側はカリカリ、中はホクホクした感じになっておりまして、タマネギ、カレーリーフ等が入っております。そのまま食べても美味しいですが、付け合せとしてココナッツ・チャトニと、グリーンチリや香菜をたっぷり使ったグリーン・チャトニの2種類のチャトニを用意しました(写真を撮り忘れました)。それらをつけて食べますとさらに美味です。
豆のフワフワ揚げ団子
Bonda

マサラ・ワダの右隣にあります、ちょっといびつな形をしたものが、Bondaという豆の団子です。本来はもっと球形に近く作るのですが、ちょっといびつな形になってしまいました。ですが、フワフワの食感はバッチリ再現しております。
これに使っている豆は、ウラッド・ダル(和名がケツルアズキ)という豆で、これもしばらく水につけおきしたあと、こちらのほうはペースト状に挽いて、団子状にまとめて油で揚げます。油に生地が浸かると、膨張してプクッと膨れます。なので、中はフワフワ状態です。シンプルに塩と少しだけブラックペッパーを入れてあります。素朴な味わいです。これもチャトニをつけて食べますととても美味です。
以上3品が前菜です。いずれも豆を使ったスナックで、それぞれ食感や使い方が異なっており、タミル料理の豆のバラエティさが伺えるかなと...
さて、それでは主菜のほうを見て行きましょう。
Meals

全部で5品用意しました。一つ一つ解説いたします。
豆のフリカケにギーを上から
Paruppu Podi and Nei

ライスの上にかかっているものは、豆をパウダーに挽いたもので、少しの塩と黒胡椒が混じっております。さらにその上からギーをかけてあります。ミールスでは最初に、この豆のフリカケとギーをかけて最初の一口というのがよくあります。ギーの香りと豆の旨味で、結構イケちゃうんですね。
オクラのサンバル
Araichu Vitta Vendaikkai Sambar

まずは定番のサンバル。具はオクラです。サンバルはタミル・ナードゥ州が発祥と言われております。ケララ州でも、他の州でもサンバルはありますが、タミルのサンバルの特徴として、豆の濃度が濃いことが挙げられます。実にしっかりした味わいです。今回はケララ州との対比ですが、やはり豆の濃度はタミルのほうが濃いと思います。また、一番大きく違う点としては、ケララのサンバルは、ココナッツオイルの香りがすることです。ケララの風では、サンバルにココナッツオイルは使用しておりませんが、実際現地ではココナッツオイルの効いたサンバルは、普通といってもいいぐらい当たり前に使っております。
ラッサム
Rasam

タミルの食堂でもよくみかけるタイプの、トマトと煮豆エキスのラッサムです。煮豆といっても、上澄み液に近くして使っておりますので、ドロドロとした感じはなくサラッとしています。それにフレッシュトマトの風味と、タマリンドの酸味がマッチして、ブラックペッパーとクミンが効いた、すっきりキリッとした味わいに仕上げております。
豆とキャベツのココナッツ煮込み
Muttai Kose Kootu

これまたタミルではよく食べられている、豆と野菜、ココナッツを煮たクートゥという料理です。豆と野菜というのはとても相性がよいのですね、豆が煮崩れて野菜がトロトロになるまで煮込みます。まろやかで優しい味わいですが、ココナッツとグリーンチリ、クミンをペーストにしたものを加えておりますので、ただ優しい味わいだけでなく、グリーンチリやクミンの香りもあり、とてもさわやかな感じがあります。
ナスのスパイシー炒め
Kathirikkai Podi Kari

汁物が続きましたので、今度はドライなものを。ナスをマスタード、ターメリックと一緒に炒めてから、仕上げに豆の粉にスパイスを足したものを振りかけてサッと混ぜてあります。やはりここでも豆がうまく利用されております。最後の最後に加えるので豆の風味が最高によく出ております。
ヨーグルトのコロンブ
Mor Kuzhambu

コロンブというのは汁物の総称みたいなものですが、これはヨーグルトのカレー...ですね。何々コロンブというのは、タミルではよく出てきます。ヨーグルトにスパイスを加えて、軽く煮込んであります。ライスにもバッチリ合いますが、それだけでなく他の料理と混ぜてもまったく違和感無いようになっております。特にサンバルに混ぜると、モール・サンバルというものに変化します。

以上がお出しした料理全てです。料理は、全体的に豆をとても多く使用している他、玉ねぎ、ニンニクをほとんど使用しておりません。使っている料理としては、マサラ・ワダにタマネギ少々、ラッサムにニンニクを使用しているだけなのです。インド料理というと、タマネギとニンニクは必須みたいな認識をしている方がいらっしゃるかと思いますが、けっしてそうではありません。なくても美味しい料理は作れるのです。この点は、食事会で話忘れたことなのでレポートに載せておきます。

というわけで、皆様には美味しそうに召し上がっていただきまして、感謝感激でございます。次回もまた美味しい料理を用意してお待ちしております。今回はベジでしたが、次回はノンベジでやりたいと思います。興味のある方は、ケララの風に足を運んで頂き、イベント情報をチェックしてみてください。
それではどうもありがとうございました。










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